丸山健夫教授ゼミ4年生が制作した大阪・茶屋町の文化や歴史を紹介する動画が、大阪市北区の毎日放送1階「ちゃやまちプラザ」や芝田町1丁目(阪急三番街「かわいい水族館」西側・高架下)、芝田町2丁目(JRAウィンズB館東側)の梅田東連合振興町会のサイネージで放映されています。
大阪・茶屋町の文化や歴史を紹介する動画を製作するこの試みは、MBS毎日放送からのお誘いで始まりました。約半年の期間をかけて制作された動画は、全部で4本。茶屋町の歴史と現在の街の活動という、過去と現在にスポットをあてた構成になっています。
茶屋町の歴史を紹介する動画は、茶屋町という名前の由来を探る「茶屋町編」と、かつて存在した凌雲閣というテーマパークを紹介する「タイムスリップ編」の2本です。そして、茶屋町の現代の街の活動を紹介する動画は、街をなのはなでいっぱいにしようという地域の活動にスポットをあてた「なのはな編」と、都会のビルの屋上でミツバチを飼育して街の活性化に役立てる活動を紹介した「みつばち編」の2本です。
ゼミ生12名は、3つのチームにわかれてこれら4本の動画を完成させました。
「茶屋町編」では、茶屋町という名前の由来について着目しました。かつて有名な「茶屋」が3軒あったことがその由来だとわかったので、現代のお店を、昔あった「鶴乃茶屋」、「車乃茶屋」、「萩乃茶屋」という3軒の茶屋に見立てて、ロケを行いました。
「茶屋町編」チームの西田千夏さんは「過去の茶屋を再現するのがとても大変でした。昔の茶屋ということで、登場する人物はぜひ着物姿でと思い、自分達で着物を用意したり、着物にあったヘアスタイルにしたりと、昔らしさの表現にこだわりました」と話してくれました。
「タイムスリップ編」チームは、茶屋町にかつて存在していた「凌雲閣」という名前の「テーマパーク」を調査しました。この「大阪北野・凌雲閣」の資料が非常に少なかったので、調査は難航したそうです。「凌雲閣」というと、かつてあった「東京浅草・凌雲閣」が有名です。そこで、当時ではとても珍しい建物であるにも関わらず、あまり知られていないこの「凌雲閣」を少しでも多くの人に知ってもらいたいという強い気持ちで、動画を製作したそうです。
チームの仲田有理沙さんは「撮影した際、近くで工事をしていたので音声がうまく取れず、すべてアフレコにしました。そこでタイミングを合わせるのがとても大変でした。 紙人形の女の子の声は、アニメのキャラクターのような声にしようと、編集ソフトを使って周波数を高くしています」とその工夫を語ってくれました。また、 チームの増井瞳さんは「資料が少ない中で出来る限りの情報を集め、それを他の人にわかるように伝えることのむずかしさや大変さを学ぶことができました」と話してくれました。
「茶屋町編」と「タイムスリップ編」が過去に焦点をあてたのに対して、「なのはな編」と「みつばち編」は、現代にスポットをあてています。当初、このチームでは、なのはなとみつばちについて1本の動画にまとめる予定でした。ところが、茶屋町振興町会会長の藤原尚之さんや梅田ミツバチプロジェクト代表の小丸和弘さんの話を聞いていくなかで、動画を「なのはな編」と「みつばち編」の2本に分けることに変更しました。茶屋町をよりよい街にするために活動している人々の活動を、それぞれ独立に紹介することにしたそうです。
チームの中岡由依さんは「こちらから連絡を取った際に、お返事を頂けるまでの待ちの時間の間に何ができるかということを常に考えていました。その結果、撮影や編集を効率よく行うことが出来ました。時間をうまく使って作業を行うことの大切さを学ぶことができました」と、話してくれました。
最後に前出の西田さんが、「私たちに馴染みのある大阪・梅田は昔から栄えていたものだと思っていました。しかし、調べてみると、たくさんの人の手に支えられていたからこそ、今の街の姿があるのだということを知り、とても勉強になりました」とまとめてくれました。
この話題は、毎日新聞5月3日付朝刊(阪神版)に、“大阪・茶屋町の歴史紹介 武庫女大生が動画制作”という見出しで、掲載されました。
※動画はこちらからもご覧いただけます→https://www.youtube.com/playlist?list=PLxRI64PHQ55U0tXTo1NtyeLmTIfn3mDdS
動画を制作した丸山ゼミ4年生
ちゃやまちプラザ1階にて放映中①
ちゃやまちプラザ1階にて放映中②
制作された動画のシーン①
制作された動画のシーン②
制作された動画のシーン③