和泉志穂准教授ゼミが参加する、ネスレ日本株式会社との共同企画「Create!プロジェクト」の最終発表会が行われました。
この共同企画は、武庫川女子大学が主体となって理系女子の育成を支援する「ひょうご理系女子未来塾」の活動の一環として行われるものです。「Create!プロジェクト」では、若年層にコーヒーへの関心を持ってもらい、コーヒーの新しい可能性を追求することを目的としており、情報メディア学科からは和泉ゼミ3年生10名が参加しました。
昨年10月に「Create!プロジェクト」のキックオフとなるオンライン講座が行われ、共同企画が始まりました。和泉ゼミの学生は2グループに分かれ、「若者に親しんでもらえる、コーヒーに関する新しいアイデアの創造」に取り組みました。
そして令和2年12月に行われた中間発表会を経て、令和3年1月15日にオンライン上で最終発表会が行われました。
和泉ゼミAチームの伊藤奈緒さん、大中奈穂さん、加賀宇友香さん、牧野友香さん、目堅菖さんは、「ギフトとしてのコーヒー商品」と「ふわラテのペットボトル化」のアイデアを発表しました。「ギフトとしてのコーヒー商品」では、アンケート調査を基に、コーヒーを購入する機会が少ない若者をターゲットとした、母の日・父の日に贈るギフトを提案しました。プレゼントとして贈られることが多い洋菓子とセットで購入してもらえるよう、販売場所を洋菓子店に限定したり、お菓子の味わいに合わせた商品をラインナップしたりするなど、工夫を凝らしています。
「ふわラテのペットボトル化」では、若者の購入する機会が多いとされるペットボトル飲料で、既存商品を展開する提案を行いました。各社商品のパッケージ印象評価調査の結果から、パッケージの色にコーヒーという印象を与えにくいピンクを採用するなど、手に取りやすいアイデアを組み込んでいます。
メンバーの加賀宇さんは、「中間発表会から提案を大きく変更したため、スケジュールに合わせてアンケートや発表の準備を行うことが大変でした。皆でアイデアについて話し合う時には、自分が買いたいかどうかを軸にしていました」と、話してくれました。
和泉ゼミBチームの伊藤みなみさん、魚井彩加さん、小林舞花さん、門司晴菜さん、吉岡さくらさんは3つのアイデアを提案しました。「SDGs※を題材とした提案」では、コーヒーの製造中に廃棄されるコーヒーチェリーを学校給食で提供するアイデアと、体験学習でコーヒーの木を育てるアイデアを発表しました。これらの提案では、小学生にコーヒーを親しんでもらうこと、生産の裏側を知ってもらうことを目的としています。
「コーヒーの葉からお茶を作る」提案では、コーヒーそのものと比較してカフェインが少ないこと、生産現場でのコーヒー豆収穫期以外の雇用創出にも繋がるアイデアであることを発表しました。
「私たちが欲しい!キットカット」の提案では、おとぎ話をテーマにしたキットカットを店舗限定で展開します。シンデレラや白雪姫、かぐや姫のイメージに合わせたラテ風味のキットカットを販売することで、世界観やコンセプトで顧客を引き込み、コーヒーに親しみを持たせます。
メンバーの魚井さんは、「コーヒーチェリーを試食できる方法を探したり、海外の論文から情報を見つけたりする作業が大変でした。約3カ月の時間をかけて、企業の方に提案した経験を通じて、ゼミの繋がりがより強くなったと思います」と話してくれました。
活動内容やアイデアの詳細については、2月からららぽーと甲子園で開催されている「武庫女スマイルフェス」にて発表を行います。店頭では2月21日までポスターを展示し、オンライン上では3月31日まで動画を公開しています。
※SDGsとは
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。国連加盟193カ国が掲げる、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すための国際目標。「貧困をなくそう」や「陸の豊かさも守ろう」など、17のゴール・169のターゲットから構成されている。