前田 遥・角 咲春(演習助手担当)
夏季集中講義として、昨年に引き続き「コンピュータグラフィックス演習」(中川佳子講師担当)が9月1日(木)~9月2日(金)、9月5日(月)~9月9日(金)の7日間にかけて開講されました。
この授業は、前期開講科目の「コンピュータグラフィックス入門」で得た3DCGの基礎知識を応用し、映像表現としての3DCGだけでなく、3DCGを用いた様々なコンテンツを自ら制作することで、現代に必要とされる実践的な知識や技術を身に付けることを目的として開講されました。
学生たちは、個人またはグループで企画書を作成し、中川講師よりアドバイスを受けながら、それぞれのコンテンツ制作に取り組みました。3DCGモデル(3次元の立体形状データ)を制作するため、映画製作でも使われているソフトウェア「MAYA」を利用しました。制作した3DCGモデルは、映像作品やポスター作品、AR(拡張現実)技術を用いたアプリケーションに使用しました。AR技術とは、カメラなどの媒体を通し、現実の風景にデジタル情報を重ね合わせて表示する技術です。
学生は、「3次元の立体物」をコンピュータで制作するという高度な作業や、制作した3DCGモデルを、企画したコンテンツで使用する媒体に組み込ませるという作業に悪戦苦闘していました。
講義の最終日には、各グループが制作した作品のプレゼンテーションを行い、それぞれの作品を鑑賞しました。プレゼンテーションでは、自分たちの企画を、どのような目的とコンセプトで制作したのかを、他の学生たちに発表しました。中には、実際にどのように利用するのかを再現するため、ARで表示される3DCGモデルが指人形に見えるように工夫し、実演するグループもありました。
前期に開講された「コンピュータグラフィックス入門」では、約3か月の期間をかけて3DCGの映像作品を制作しましたが、この講義では7日間という短期間にも関わらず、日を追うごとに学生たちの制作技術は上がり、素晴らしい作品を制作できるまでに成長しました。それに伴い、今後のIT技術に欠かせない、3次元空間(リアル×バーチャル)の活用法の知識と理解を深めることが出来ました。
以下に授業風景や発表の様子、学生たちの制作した作品の写真を掲載していますので、どうぞご覧ください。
授業風景
中川佳子講師より
アドバイスをいただいている様子
作業の様子
発表の様子
映像作品
『The “raw” stage』
ポスター作品
『TOKYO Fashion Festival
ARアプリケーション作品
現実空間にデジタル情報を重ね合わせて表示する技術。現実の情報(マーカーとして設定)とデジタル情報を一体化して表示できる。観光地のランドマークをマーカーとして情報提供や、医療分野での活用など、今後も発展が期待される。
『おいでよ、大情の世界』
『武庫女ビューイング』
『AR年賀状』
『ARのラブレター』
『地図記号を使ったAR
TTT(トリプルティー)』
『メニュー表』
『ARを使った童話の世界』
『AR生き物赤ちゃん図鑑』