前田 遥・森口 真菜（演習担当助手）
夏季集中講義として、今年初めて「コンピュータグラフィックス演習」（中川佳子講師担当）が9月1日（火）～9月4日（金）、9月7日（月）～9月10日（木）の8日間にかけて開講されました。
この授業は、前期開講科目の「コンピュータグラフィックス入門」で学んだ3DCGの基礎知識を応用し、ビジュアル表現としてだけではなく、様々なコンテンツを自ら企画し制作を行うことで、現代に必要とされる実践的な知識や技術を身に付けることを目的として開講されました。
学生たちは、個人またはグループで企画書を作成し、3DCG技術を用いたコンテンツの制作に取り組みました。それぞれのコンテンツに必要な3DCGモデル（3次元の立体形状データ）をコンピュータで制作するために利用したのは、映画製作でも使われるソフトウェア「MAYA」です。制作した3DCGモデルは、映
像作品や電子絵本、AR（拡張現実）技術を用いたアプリケーションに使用しました。AR技術とは、カメラなどの媒体を通じて、現実空間にデジタル情報を重ね合わせて表示する技術です。
学生は、「3次元の立体物」をコンピュータで制作するという高度な作業や、制作した3DCGモデルを、企画したコンテンツで使用する媒体に組み込ませるという作業に悪戦苦闘していました。
講義の最終日には、各グループが制作した作品のプレゼンテーションを行い、それぞれの作品を鑑賞しました。プレゼンテーションでは、まず自分たちの企画をどのような目的で制作したのか、また作品のコンセプトなどを他の学生たちに発表しました。中には、作品を先に鑑賞してもらい、鑑賞者にどのように感じたか、どんなコンセプトでこの作品は作られたのかを聞いてから、自分のコンテンツについて説明するというかたちでプレゼンテーションを行う学生もいました。
前期に開講された「コンピュータグラフィックス入門」では、3DCGの映像作品を制作するのに約3ヵ月の期間をかけて制作を行っていましたが、この授業では、8日間という短期間にも関わらず、これほどの3DCG作品を制作できるまでに成長し、更に現代で必要とされる3DCGの知識と技術を身に付けることが出来ました。
以下に学生たちの制作した作品の写真を掲載していますので、どうぞご覧ください。
映像作品
『お姫様と人魚』
『真剣勝負』
『「やさいげんき！」のCM』
『オカシなサーカス』
ARアプリケーション作品
現実空間にデジタル情報を重ね合わせて表示する技術。現実の情報（マーカとして設定）とデジタル情報を一体化して表示できる。観光地のランドマークをマーカーとした情報提供や、医療分野での活用など、今後も発展が期待される。
一見ただのカードにしか見えないが……
アプリをインストールしたタブレット端末の
カメラを通してカードを見ると、
カードの上に3DCGモデルが現れる！
『ARで誕生日サプライズ』
『～Dinosaurs～ 恐竜のAR』
『火のお手玉』
電子絵本
『成長』1
『成長』2
『成長』3
