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⼤森ゼミ2チームと和泉ゼミの3年⽣が近畿圏実践型課題解決プロジェクト「Ai- SPEC」に参加し、⼤森ゼミの1チームが準優勝しました!

 ⼤森いさみ准教授ゼミの3年⽣の2チーム(それぞれ3名と4名)と和泉志穂講師ゼミの3年⽣9名が、経済産業省近畿経済産業局主催の「近畿圏実践型課題解決プロジェクト『Ai-SPEC』」に参加し、平成29年10⽉29⽇(⽇)に⾏われた⼤阪地区⼤会で、⼤森ゼミの1チームが最終発表会への出場権を獲得し、11⽉23⽇(⽊・祝)に⾏われた最終発表会で準優勝しました!

 経済産業省近畿経済産業局が主催しているこの「近畿圏実践型課題解決プロジェクト『Ai-SPEC』」とは、近畿経済産業局が企業と⼤学⽣との橋渡し役としてマッチングをおこなう事業です。まず中⼩企業の経営課題について、学⽣チームが企業を訪問し、課題の詳細ヒアリングを⾏った後、企業と共に課題解決に向けて取り組み、発表会を通じて広く発信することを⽬的としたプロジェクトです。⼤阪・京都のエリアを中⼼に参加企業と学⽣を募集し、⼤阪と京都、それぞれの地区で地区⼤会を⾏った後、⼤阪市内で最終発表会を開催します。このプロジェクトでは、学⽣がこの事業を通じて中⼩企業が持つ魅⼒・ポテンシャルを正しく理解し、就職活動における選択肢を広げることを⽬指しています。

 ⼤森ゼミ2チームは、多くの旅館・ホテルの予約成約に繋がるWEBサイトを制作している株式会社ビジネスブレーンと、⼤阪市内に店舗を構え、ジャンルを問わず多彩なメニューを提供している創業71年の⽼舗⾷堂の株式会社⾚丸⾷堂とタッグを組み、和泉ゼミは全国700社のネットワークを活⽤し、施設リニューアルソリューション事業を⾏っている不⼆電気⼯事株式会社とタッグを組みました。

 ⼤森ゼミの2チームはそれぞれ6⽉に企業を訪問しました。
 株式会社ビジネスブレーンとタッグを組んだチームは、旅館 ・ホテル向けの予約サイトでのプラン名の提案と、広い視野から魅⼒あるプランのアイデアを考え、ホテル・旅館の公式ウェブサイトからの予約率をアップするという課題について取り組みました。
 ゼミ⽣たちはまずターゲット地を観光の名所である京都に。ターゲット層は、これからより増加が期 待される外国⼈観光客に定め、京都のホテルや旅館、外国⼈観光客にヒアリング調査を⾏いました。調査の結果、外国⼈にとってホテル・旅館では、とても丁寧な接客を求めていること、観光については、有名な場所ではなくても⽇本を感じたいという外国⼈観光客が多いということが分かりました。そこでより多くの外国⼈観光客に宿泊してほしいというホテル・ルビノ京都堀川に協⼒をしていただき、そのホテルで実現可能なプランを考案しました。
 ホテル・ルビノ京都堀川ではレンタサイクルと、宿泊者が⾃由に使⽤でき る31ヶ国語対応のスマートフォンが客室に備え付けられています。そのことから、サイクリングとスマートフォンアプリ「⼥将のような丁寧な電⼦ガイドマップ」を使い、予約率のアップを⽬指したプランを提案しました。アプリでは有名スポットや⽇本を感じることができるおすすめスポット等がマップに表⽰され、狭い道・危険な道の表⽰機能や駐輪場の場所の説明、⾃転⾞での⽬的地までの時間など、外国⼈でも分かりやすく、きめ細やかな説明がされていることが特徴です。ゼミ⽣たちは、このアプリがインストールされたスマートフォンを観光客に使⽤してもらい、レンタサイクルで観光してもらうというプランを将来的に全国のホテルで活⽤し、公式ウェブサイトからの予約率を上げるという提案をしました。

 また株式会社⾚丸⾷堂とタッグを組んだチームは①新規顧客獲得、②若い⼥性客の増加、③客単価を上げるという3つの課題を解決するために取り組みました。
 ①新規顧客獲得では、⾷堂で販売しているラムネのパッケージデザインを作成し、実際に⼤阪市港区にある三社神社で⾏われた夏祭りでラムネの販売を⾏い、幅広い年齢層の⼈を取り込むことができました。②若い⼥性客の増加では、フィールド調査で得た結果を基に、テイクアウトのできるお弁当の店頭販売を提案しましたが、店のスペースや⼈員不⾜などの問題もあり、実現できませんでした。そこで、⼥性向けのデザートメニューとミニおかずの考案、週末限定レディースデーの設定などを再度提案し、⼥性客の獲得に繋げることができました。③客単価の向上では、前出のデザートやミニおかずを販売することにより、実際の売上げに貢献し、課題が解決されました。

 ⼀⽅、和泉ゼミも6⽉に不⼆電気⼯事株式会社を訪問し、社⻑から直接企業の現状や具体的な経営課題の内容についてヒアリングを⾏いました。そこで企業は若者の⼈材確保が困難である実情を知り、その課題解決に取り組み始めました。
 ゼミ⽣たちは同世代の⼈たちに企業をより認知してもらうためには①少⼈数 制でお菓⼦を⾷べながら私服で参加できるアットホームな企業説明会の開催、②ウェブサイトの改善、③企業説明会来場者向上のための改善案を提案しました。
 まず①企業説明会の開催については、学⽣にアンケート調査をして、⼤企業 と中⼩企業のイメージについて調べました。その結果、中⼩企業は⼤企業に⽐べ、職場環境がアットホームで社⻑との距離が近いというプラスのイメージと、オフィスが古いなどマイナスのイメージがあることが分かりました。また、若者は中⼩企業⾃体をよく知らず、そのために多くの学⽣が⼤⼿を志望するということも企業の⼈材確保の困難に繋がっていると推測しました。そこでゼミ⽣たちは「⼤企業の堅苦しい説明会と差をつける」をコンセプトに、プラスイメージをより活かし、中⼩企業の良い雰囲気を体験してもらうアットホームな説明会を⾏うことを提案しました。そして実際に説明会を開催し、参加者にイメージアンケートを⾏った結果、説明会前よりも企業のイメージが良くなったと答える⼈が統計的に有意に多く、イメージアップをすることに成功しました。②ウェブサイトの改善については、改善前のウェブサイトは全体的に統⼀感が無く、採⽤情報の掲載がされていないなど、企業の魅⼒が伝わりにくいという問題があったため、ウェブサイトのページの⾊彩を統⼀、社員の⽅の声を掲載するなどの改善を図りました。③企業説明会来場者向上のための改善案については、学⽣の就職を⽀援する先⽣に向けた企業説明会を⾏うなど企業側から積極的にアプローチしていくことが、若者の⼈材確保の実現するために重要であると提案しました。

 それぞれのチームは、平成29年10⽉29⽇(⽇)にOMMビルにて⾏われた⼤阪地区⼤会でプレゼンテーションを⾏い、これまでの研究成果を発表しました。

 そして⼤森ゼミの⾚丸⾷堂株式会社とタッグを組んだチームは最終発表会の出場権を獲得し、平成29年11⽉23⽇(⽊・祝)に梅⽥スカイビルにて⾏われた最終発表会で⾒事準優勝しました。


 今回「Ai-SPEC」に参加したゼミ⽣に話を聞くと、株式会社⾚丸⾷堂とタッグを組んだ⼤森ゼミ⽣は「地元の⽅の意⾒を聞くために⾃ら声をかけてアンケートをしたのですが、回答してもらえないこともあり、思っていたより⼤変でした」と話し、また準優勝については「まさか⼊賞できると思っていなかったので、準優勝をいただき、とても驚きました。ただプレゼンテーションをもっと練習していれば、より良い結果になったと思うと悔しいですが、この経験を今後に⽣かしていきたいです」と話してくれました。

 株式会社ビジネスブレーンとタッグを組んだ⼤森ゼミ⽣は「ヒアリング調査は外国⼈が対象だったため、外国⼈が答えやすいように簡単な質問を⼼掛けたのですが、より詳しい内容を聞きたいときに⾃らの語学⼒不⾜で質問ができず、⾔葉の壁を感じました。しかし翻訳アプリやジェスチャーを駆使して、なんとか質問することができ、良い経験になりました」と話しました。

 また和泉ゼミ⽣は「実際にプレイベントとして急遽企業説明会を開催することになったため、イベントに参加してくれる学⽣を集めることが⼤変でした」「企業の⽅とやりとりすることが初めてだったので、社会⼈としてのマナーを学ぶことができました」と話してくれました。

 今回の参加は、学⽣にとって⼤学では知ることのできない、中⼩企業が様々な抱える課題を知る機会となりました。

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