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ボランティア体験~奈良の風物詩をつくる~/ナナ(2年)

 みなさんは「なら燈花会」をご存知ですか。駅のホームに貼ってあるポスターや電車のつり革広告をご覧になった方もいるかもしれません。今年で20回目を迎える、奈良の恒例行事です。8月5日(日)~14日(火)の10日間にわたって、興福寺や東大寺などの世界遺産をはじめとする、奈良公園や猿沢池周辺などの8会場にて、奈良の夏の夜を約2万本のろうそくが穏やかに照らします。

会場全体の様子
会場全体の様子

 私は夏季休暇中、この「なら燈花会」のサポーターとしてボランティアに参加しました。ボランティアの募集は、「なら燈花会」のホームページを通して知りました(http://www.toukae.jp/)。以前、友人と観光目的で奈良を訪れたことがあり、現在、奈良県に住んでいるため、「なら燈花会」は身近なイベントと感じていました。
 また高校生の頃から観光業、特に奈良県の観光業の活性化に興味があり、いつか「なら燈花会」に参加しようと決めていたので、思いきって参加しました。
 今回、このイベントへは一人で参加しました。同じように一人で参加している人も多く、ともに活動するうちに自然と仲良くなりました。

 当日、私は「一客一燈」エリアの担当になりました。「一客一燈」とは、ろうそくの点灯をスタッフではなくお客様にしていただくというものです。決められた範囲内で好きな場所を選び、ろうそくを置いてもらいます。一人ひとりが思いを込めて灯す、まさに「一客一燈」です。一般参加者の料金は500円ですが、その費用は来年のろうそく代に充てられます。私はそこで、お客様に案内と点灯の方法を説明し、最後に写真撮影をする役割でした。

一客一灯の作品
一客一灯の作品

 ボランティア中、小さなお子様を連れたご家族やカップル、外国人観光客など様々な人と接しました。メインはお客様なので、明るく笑顔で声を掛けながらもお客様間の雰囲気を崩さないように一歩引いて対応することを心掛けました。例えば、ろうそくを置く場所を選んでもらう時はお客様の後ろを歩いたり、点灯の作業中はお客様の視界にあまり入らないよう後ろから見守ったりしました。

 参加してみて一番の収穫は、参加した理由でもあった「観光業に興味がある」ことが単に内的な感情ではなく実際に「観光業が楽しい」と思えたということでした。つまり「楽しそう」だったことが本当に「楽しい」と思えるものであったと確かめることができたのです。小さな気遣いやその場面に適したおもてなし、今自分に何が求められ、何ができるのかを考えながら動くこと。そして、互いを必要としながら魅力ある景色と思い出をつくり上げること。これらが私に楽しさや充実感を与えるのだと知ることができました。

 今年のボランティアの募集は終了しましたが、21回目となる来年も開催の2カ月ほど前から募集があると思われます。応募方法や当日の流れを紹介します。

 応募方法や当日までの流れ
 ① パソコン・携帯のいずれかで、名前と住所、メールアドレス、参加人数と時間帯等を記入したうえで応募する
 ② 当日、指定された場所で確認メールを提示し、名前を確認してもらう
 ③ 担当するエリアを割り当てられ、現地へ向かい説明を受ける

 確認メールのほかに必要な持ち物は特にありませんが、屋外で活動するのでタオルは必須です。ペットボトルのお茶やお弁当は支給されます(ただし、お弁当は17時からの参加者のみ)。熱中症が懸念されましたが、ミストファンが備わったテントの中は予想以上に涼しく快適でした。

 「なら燈花会」に限らず、興味のあるイベントにぜひ参加してみてください。思っているだけでは勿体ないです。学生の間に様々なことにチャレンジしてみましょう。

2018年度の募集要項
2018年度の募集要項

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