授業紹介・ゼミ活動
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株本ゼミ
株本ゼミ 2022年度卒業研究要旨
2022年度卒業研究要旨リンク集
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神話紹介コンテンツの開発―創作物をきっかけに神話に興味を持った人を対象として―
神話を題材とした創作物、特にアニメや漫画は日々新しいものが生み出されている。しかし、現在の日本では神話の原典の情報へのアクセスは時として容易ではないことがある。このことから、本研究では日本であまり知られていない神話を中心に創作物の情報と組み合わせて紹介するコンテンツを開発した。コンテンツを通して神話を知ってもらうことで、神話を題材とした創作を楽しむ人が原典の情報に積極的に触れるとともに、神話と伝承してきた民族への理解がより高まると考えられる。
パフォーマーと裏方の関係性と相互作用~ダンサーと照明に焦点をあてて~
本研究の目的はパフォーマー側のダンサーと裏方側の照明に焦点をあてて、ダンサーと照明技術の関係について明らかにすることにある。現在、日本では体育の授業でダンスが必修科目となり、誰もが気軽にダンスを始められる環境が整ってきている。また、照明は専門的な知識や経験が求められてきたが、技術の発展により、素人が扱うことができるようなシステムの構築が進んでいる。これまでダンサー、照明に関しては様々な視点で研究が行われてきたが、ダンサーと照明技術の関係について研究されたものはない。そこで今回、本研究では、ダンサーと照明の先行研究を分析し、両者の関係に新たな解釈を示すことにした。本研究によって照明はダンサーを輝かせる役割であったが、相補的な役割へと変化し、より良い舞台を作ることが出来るということを明らかにできる。
日本におけるeスポーツの現状と今後の展望
本研究の目的は、日本のeスポーツの現状と今後の展望について考察し、eスポーツに関する認知の向上を図るための方策を提案することである。先行研究では韓国のプレイヤーは強いと述べられていたが理由は明らかでないため、大会の戦績や選手の育成環境などを日本と比較する。予想される現状の問題点として、ゲームに対するイメージがあまり良くないことや、プロゲーマーの育成環境の整備が十分でないことが考えられ、固定観念を払拭し、選手への支援が必要だと考える。
テレビ配信サービスがテレビ離れを解決する可能性
本研究の目的は、テレビ離れが生じている原因を分析し、テレビ配信サービスがテレビ離れに対する有効な解決策になりうることを明らかにすることである。近年、若者を中心としたテレビ離れが急速に進む一方、スマートフォンの普及によるSNSの利用率が急激に上昇している。こうした状況を踏まえ、本研究ではテレビ離れの原因及びテレビ配信サービスの現状を調査し、テレビ配信サービスがテレビ離れの解決策になりうるかを分析する。予想される結論として、テレビ配信サービスは、スマートフォンでの動画視聴が習慣化してきているため需要は高い。見逃し配信や過去の動画配信サービスなどのおかげで番組の認知度向上や、テレビ視聴者のつなぎ留めができているともいえる。しかし、広告市場規模の小ささやアプリケーションの機能改善が必要なこともあり、まだテレビ離れが解決されるとは言い難い。
女子中高生の理系離れを解消するためのアニメーション教材の制作
本研究の目的は日本の女子中高生の理系離れを解消するための教材を制作することにある。TIMSSの調査によると、日本では特に若い女性が理系科目に苦手意識を持つ傾向にあるということが示されている。また、ロンダ・シービンガーは女性科学者の活躍によって現代の女性は理系科目に親しむことができるようになったが、その一方で女性科学者に対して適切な評価がなされていないという問題について指摘している。これらを踏まえて、本研究では女子中高生の理系科目に対する苦手意識の払拭を目的とした女性科学者の活躍をまとめたアニメーション教材の制作に取り組むこととした。アニメーションは理系科目に対して興味のない人でも楽しんでもらえるだけでなく、抽象的な物事を想像しやすくする効果もある。本教材によって、女子中高生がこれまで活躍してきた女性科学者たちについて知ると共に、理系科目に対して興味を持つことが期待できる。
飼い主ロスがペットに与える影響
本研究の目的は、ペットが飼い主を失った場合に生じる様々な問題を調査し、適切な対処を怠れば、動物虐待になりうることを実証的に明らかにすることにある。先行研究の「日本における犬の不安行動に影響する要因」では、ペットは飼い主を失った場合、生活環境の変化によって心身に大きな影響を受けることが明らかにされている。また、ペットがそのような状況に陥った場合、適切な対処が取られず、飼養放棄されていることも指摘されている。そこで今回、本研究では、ペットと人の関係やペットの終生飼養に関する研究論文を調査し、飼い主ロスとなったペットの現状を明らかにする。そして、飼い主ロスのペットに対する適切な対処が行なわれていないことが、動物虐待の新たな問題となりつつあることを実証的に明らかにする。
コロナ渦での生活習慣から起こったメンタルヘルスの変化が、睡眠にどのような影響を与えるのか
コロナ禍による生活環境の変化と睡眠の関係については先行研究があるものの、コロナ禍によって変化したメンタル面と睡眠の関係について研究されたものはない。そこで今回、本研究では、「睡眠」と「生活習慣」に関する5段階の自己評価のアンケート調査を行ない、コロナ禍による女子大生の生活環境及びメンタル面の変化が、睡眠の質にどのような影響を及ぼしたのかを明らかにする。調査方法は、「睡眠」と「生活習慣」の2つの観点からの質問を、5段階で自己評価してもらう形でデータを取る。予想される結果は、コロナ禍前の部活やアルバイトなどの活動量は人によって違いがあるため、メンタル面での変化が大きかった人とそうでない人と二極化すると思われる。
岸和田市により多くの観光客を誘致するための企画案
本研究は地方都市の観光地化及び観光客を増加させるための企画案を提案することを目的とする。これまでさまざまな地域で観光地化するための取り組みをなされていたが、観光都市に観光客が集中し、各地方での取り組みは苦戦していた。先行研究『外国人観光客の訪日促進策に関する研究』で問題としてリピーター数を伸ばせていないことが挙げられていた。今回は岸和田市観光課に対する取り組みに関する聞き取り調査に基づき、実現可能な解決策を提案する。
日本のEC市場の今後の展開
本研究の目的は日本の宅配便・EC市場の発展の歴史と現状を調査し、どのような制度を採り入れれば発展していけるのかを明らかにすることである。中国はインターネット環境の整備とスマートフォンの普及により、EC市場規模が世界1位にまで拡大し、重要な社会経済の形成と流通方式となっている。その一方、日本のEC市場も拡大しているがインターネット利用の人口普及率は9割近くなっているため、大幅な
増加は見込めず、消費者によるEC利用の回数や利用度の深さが課題となっている。本研究では日本と中国での宅配便・EC市場の現状を調査し、文化や規模が異なる中国のシステムを日本でどのように活用できるのか検討する。中国EC業界のトレンドはスマートフォンやSNSを活用したものであるため採り入れられる。また、訪日と越境ECが関係あることから日本の機能やデザインを活かした商品を海外へ発信することが発展につながると予想する。
アニメが及ぼす心理的影響
本研究の目的は、アニメ・音楽鑑賞・読書が及ぼす心理的な影響について調査し、アニメ特有の媒体特性は何かについて明らかにすることにある。これまでの研究では、アニメを視聴することでの気持ちの変化や、その後の行動については多く研究されているが、与えられた影響がアニメ特有のものであるかは検討されていない。そこで、大学生を対象にアニメ・音楽鑑賞・読書から与えられる影響についてアンケート調査し、心理的影響はどのように違うのかを検討する。予想される結果としてアニメは特有の心理的影響が与えられていると考えられる。
日本及び韓国における日韓関係の歴史教育
本研究の目的は、日本及び韓国における日韓関係の歴史教育を調査し、関係構築の障害となっているものを明らかにすることである。日韓関係には、長年にわたり歴史認識の問題が存在しており、平野浩は「日韓関係のあり方についてのイメージ」において、問題の解決には政治での対等な関係の構築が最重要課題であると指摘している。しかし、現状では対等な関係が構築されているとはいえない。そこで、関係構築の障害となっているものは何かを、日本及び韓国における日韓関係の歴史教育の分析を通して明らかにする。予想される結論としては、日韓関係の歴史教育に力を入れて取り組むことが、関係改善の大きな鍵になると考えられる。
スカイモニターを用いた流星群観測による未知のダストトレイルの検出
本研究の目的は、スカイモニターを用いた観測によって流星群のピーク時刻を特定し、それによって未知のダストトレイルの検出することにある。これまで流星群のピーク時刻は、母天体の軌道付近に存在するダストトレイルと地球軌道の交点に基づいて正確に予測されてきた。しかし、未知のダストトレイルの存在により、予測される時刻とは異なるピークが生じることが明らかとなってきた。そこで今回、本研究ではスカイモニターを用いて、予想されているピーク時刻の前後24時間、流星群の観測を行ない、予想時刻とは異なるピーク時刻を特定し、それによって未知のダストトレイルの検出を試みる。未知のダストトレイルの検出によって、ダストトレイル形成のメカニズムを明らかにするための重要な資料を提供することができる。
ディズニープリンセス作品とジェンダー観の関係
本研究の目的は、複数のディズニープリンセス作品とジェンダー観の関係を、明らかにすることである。これまでこの2点の関係について、様々な観点から数多くの研究が発表されてきた。そのうち上瀬と佐々木はプリンセスの作動性に焦点を当てて、各作品で登場人物のジェンダー化された特徴を分析し、女性の作動性の高まりを明らかにしたが、そのジェンダー表現の変容とジェンダー観の変化には関係があるのかを各作品の興行収入とジェンダーギャップ指数を国別、年代別で比較することで明らかにする。
韓国版Netflixはグローバル市場でどのような形で先行する米国製OTTと対抗していくのか
本研究の目的は、自国 OTT 育成のため関連規制を撤廃し、支援策を強化している韓国のメディア業界について調査し、グローバル市場でどのような戦略で対抗していくのかを明らかにする。先行研究において韓国では自国 OTT 育成のため関連規制を撤廃し、グローバル展開を視野に入れた支援策を強化していることが明らかになっている。政策と業界が歩調を合わせ、強力な自国のグローバルOTTプラットフォームを輩出することで今後さらにメディア業界における影響力が強まることが予想される。