授業紹介・ゼミ活動
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株本ゼミ
株本ゼミ 2023年度卒業研究要旨
2023年度卒業研究要旨リンク集
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新田ゼミ
武庫川女子大学における LGBT に対する理解と認識
本研究の目的は、武庫川女子大学におけるセクシャルマイノリティへの偏見を調査することで、本学の課題を明らかにすることにある。 調査の結果、LGBTへの理解度の低さが当事者と非当事者の壁を生み出す原因となっており、LGBTを理解しているといった声を「見える化」することにより、当事者の生きづらさを緩和できるのではないかということが明らかになった。 また、武庫川女子大学がトランスジェンダー学生を将来的に受け入れる場合、「女性だけの空間」を求めて入学した彼女達の気持ちを無視してはならないという意見が挙げられ、将来的な変化に向けた教育と意識の醸成が求められることが分かった。
日本におけるアイドル概念の確立過程
本研究では、日本におけるアイドル概念の確立過程を三大新聞記事、アイドルの CD売上、ドラマ視聴率の分析を通じて研究する。1982 年から1989 年にかけての新聞記事を基に、「アイドルスター」の表現が使われ始め、高度経済成長終了の頃が日本の「アイドル時代」の始まりとされている。美空ひばりの時代においても、アイドルは偶像として崇拝され、雲の上の存在であるスターとして評価されていた。アイドルファンは、未熟ながら成長する姿を見守りたいという特徴があり、アイドルは単なる歌手やアーティストではなく、メディアを通して構築される存在とされている。2000 年以降、若く未熟なアイドルからマルチな才能を有するアイドルへの分離が始まり、演技力の向上がその理由とされている。アイドルの特徴として、ファンとの強い関係性、イメージの制御、グループ活動が挙げられており、これらの要素がアイドルの成功に寄与している。結論として、アイドルはファンとの結びつきやイメージの制御、グループでの活動が大切であると考えられる。
オタク文化の変遷からみるオタク女子の台頭
近年オタク文化が急速に変容し、一般的なポピュラーカルチャーの一部として位置づけられるようになっている。過去、オタクは主に男性を指す語として使用されていたが、近年女性が積極的に参加し、多様性に富んだ形で展開されている。この変化はかつてのオタクにまつわるステレオタイプやジェンダーに関する社会的な制約が緩和されているのが要因である。これまで男性中心だったオタク文化に、女性が参加したことによりオタク文化がより包括的のものになったことで、ジェンダーや性別に関係ない誰もが参加しやすい文化を形成し、オタク市場としても、新たな需要が生まれ従来のジャンルに加えてより幅広い商品やサービスを展開することが可能になった。
雑誌『少女倶楽部』に見る良妻賢母教育
良妻賢母教育について分析された先行研究は数多く存在する。しかし、1923年から 1962 年まで刊行され、良妻賢母的な人物の記事を主に取り上げていたことから多くの少女や保護者から人気を博した雑誌『少女倶楽部』の記事内容を良妻賢母教育の視点から分析した研究は少ない。当時の読者である少女たちに対してなされていた良妻賢母教育がどのような変遷を辿ったのかを戦前・戦中・戦後に分けて分析する。
高度経済成長期から平成初期までの日本の経済変化と日用品の変化~「暮しの手帖」の商品テストから~
本研究では、日本の経済の変化と「暮しの手帖」の商品テストで取り上げられた日用品の変化を比較し、経済の変化と日用品の変化の結びつきを明らかにすることを目的とする。これまでに、生活意識の変化と日用品の変化を分析した研究や、高度経済成長期における住生活の変化を明らかにする研究がされてきた。しかし、日本の経済の変化と日用品の変化の結びつきについては十分に調査されていない。そこで、高度経済成長期に発行部数が増加しており、都市的生活様式の普及の過程で登場した新しい生活様式にも対応していると明らかにされている「暮しの手帖」を用いて調査を行った。
女性アイドルを応援する女性ファン心理の分析-自己投影とアイドル同士の関係性消費から-
本研究の目的は「アイドルに向けるまなざしや自己投影」、「アイドル同士の関係性消費」という観点から、女性アイドルを応援する女性ファンの心理を明らかにすることである。 半構造化インタビューを実施したところ、女性ファンは男性優位的な社会の中で「精神的に強く前向きな女性でありたい」という思いを女性アイドルに投影していることが判明した。そして、アイドルの容姿に憧れの感情を抱き、メイク等を模倣する実践からも女性アイドルをロールモデルとして捉えていると言える。 また、女性アイドルを応援する女性ファンはファン同士でアイドルの話題を共有し合い、仲の良さや家族のような絆といったアイドル同士の関係性を読み取っている特性が明らかになった。
YouTube における有料会員サービスに関する研究-YouTube プレミアムからみるサブスクリプションビジネス-
スマートフォンの登場により個人がどこでもコンテンツを消費することが可能になった。スマートフォンで利用できるコンテンツサービスの中でも YouTube は代表的な動画共有サイトとして人気を集めている。近年では IoT 化の進行によるユーザーのニーズ把握が可能になったことやシェアリングエコノミーの概念によってサブスクリプションビジネスが拡大している。YouTube 内での有料コンテンツや機能は YouTube プレミアムやメンバーシップ会員といったサブスクリプションの形をとっている。本研究では YouTube における有料会員サービスに焦点を当てて文献を用いた分析を行い、サブスクリプションビジネスのアップセルをもたらす要因の一端を明らかにした。