授業紹介・ゼミ活動
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鯵坂ゼミ
鯵坂ゼミ 2025年度卒業研究要旨
2025年度卒業研究要旨リンク集
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「紙媒体と電子媒体の使い分けと共存に関する調査研究」
デジタル機器の普及により電子書籍やウェブメディアの利用が増加する一方で、紙媒体も依然として一定の支持を得ている。そこで本研究では、読書目的や場面に応じた媒体の選択傾向を先行研究の分析やアンケート調査により検証する。それぞれの媒体が持つ特性や利便性、読書体験への影響を比較し、今後の情報メディアの在り方として、両者が補完し合いながら共存すること、すなわち一方を排除するのではなく役割分担を明確にして両立を図ることが、今後の情報メディアのあり方として望ましいと提案する。
「生成AIによるコスメパッケージデザインの傾向と消費者受容性」
本研究は、生成AIによるコスメパッケージデザインの特徴とその消費者受容性を明らかにすることを目的とする。近年、SNSの普及により「パケ買い」文化が拡大し、コスメ購買においてパッケージデザインが重要な役割を果たすようになった。一方で、生成AI技術の発展により誰でも容易にデザイン画像を生成できる時代が到来しているが、AIが生み出すデザインが実際に消費者にどのように受け止められるかについては十分に検証されていない。本研究では、生成AIを用いてリップ、アイシャドウ、チークのパッケージデザインを制作し、現代コスメのパッケージと比較するアンケート調査を実施することで、AIと人の感性の関係を整理し、今後の協働型デザインの可能性を示唆するものである。
「球場内飲食品販売における顧客ロイヤルティの形成と販売戦略」
本研究は、甲子園球場におけるチューハイ売り子の販売活動を対象に、売り子の行動要因が販売成果にどの程度影響するかを明らかにするものである。売り子販売は気温や試合展開など外的条件の影響を受けやすい一方、巡回の仕方や声かけ、補充タイミングといった売り子自身の行動が成果に大きく関わると考えられる。筆者の売り子経験から得た疑問と課題意識をもとに、2024年シーズンの販売数・回転数・気温・試合展開のデータを用いて分析を行い、行動要因が外的要因よりも強い説明力を持つ可能性を示した。これにより、売り子販売は商品中心ではなく、売り子の行動によって価値が生まれる「関係性主導型販売」であることが示唆された。
「SNS利用が若者の自己肯定感に与える影響の構造的理解」
本研究の目的は、Z世代におけるSNS利用が自己肯定感に与える影響を多面的に明らかにすることである。社会的比較理論に基づき、他者比較による負の側面と、繋がりや自己表現による正の側面の両義性を検討した。先行研究と生成AIの回答を比較分析した結果、自己肯定感の変動はSNS上の刺激そのものではなく、利用者の解釈や認知プロセスに強く依存することが明らかになった。結論として、画一的な自己肯定感の向上を求めるのではなく、心の揺らぎを自己成長の機会として捉え、SNSと適切に共生しながら自己受容を図る重要性を提示する。
「推理小説の展開パターンにおける構造的共通性と差別化の分析」
本論文は、推理小説50作品を対象に、物語の展開を機能要件として整理・分類し、物語論の観点から構成の共通点と展開の差別点を明らかにすることを目的とする。差別点とは、単なるトリックの巧妙さにとどまらず、構造や人物の配置、読者の予想していた展開のズレなど、多様な要素に基づいて生まれている。これらの要素がどのようにして機能し、いかにして読み手の心を惹きつけているかを分析することで、推理小説というジャンルの魅力の根幹に迫る。
「Python と JavaScript の Web アプリケーションフレームワークの比較~Flask と Express による実装の検証~」
本研究では、PythonのFlaskとNode.jsのExpressを対象に、同期・非同期モデルや処理配置といった設計理念および技術的特徴の違いが、実装構造、性能、および開発の容易性に与える影響を検証した。同一要件および共通データセットのもと、状態同期型ゲームと統計処理・地図可視化アプリの2種を構築し、比較実装を行った。検証の結果、いずれのフレームワークでも要件を満たす実装が可能であった。一方で、処理配置や責務分担の差異が実装構造や開発プロセスに影響を及ぼし、特に可視化処理においては応答性能に明確な差が生じることが定量的に確認された。本研究を通じ、フレームワーク選定における設計理念や技術的特徴への理解は、実装や性能特性を左右する重要な判断材料となることが明らかとなった。
「同一の問題に対するプログラム記述の変異の分析」
同じ課題に対しても、ロジックの組み方や構造、コードの見た目などに違いが現れる。本研究では、こうした違いに着目し、自身で作成したプログラムと生成AIが作成したプログラムを収集・比較することで、書き方の傾向や特徴を明らかにすることを目的とする。同一課題に対する複数の実装を対象に、処理の流れ、データの扱い方、命名や構造の違いなどを複数の観点から分析する。これにより、プログラムの多様性や記述スタイルの傾向を可視化し、実装における着眼点の理解を深める。
「コンセプトカフェにおける顧客体験と経済効果」
本研究は、日本独自の文化である「コンセプトカフェ(コンカフェ)」が、現代の観光資源および体験型ビジネスとしてどのように発展し、消費者行動や地域経済に影響を与えているかを考察するものである。かつてオタク文化の一環として誕生したメイドカフェは、デジタル技術の普及や消費者の価値観の変化に伴い、多様なテーマを持つコンカフェへと進化を遂げた。本論文では、非日常的な空間演出、SNS による情報の透明化、そしてキャストによる「察する」接客といった要素が、顧客の承認欲求や満足度にどのような影響を及ぼしているかを、私の実体験に基づく参与観察を交えて分析する。さらに、サブカルチャーとクールジャパン戦略との関連性を踏まえ、インバウンド需要の受け皿としてのポテンシャルを検討する。最終的に、一過性の流行に留まらない、持続可能な観光資源としてのコンカフェの可能性と、健全な発展に向けた課題を提示することを目的とする。
「⽣成 AI による⾔語化補助のパターンに関する考察」
生成AIによる文章要約が広く利用されるなかで、AIが文脈をどのように捉え、意味を再構成しているのかについては、十分に整理されているとは言えない。本研究では、文法が不完全で誤字を含む手書き原稿を入力として用い、生成AIがどのように意味を復元し、要点を抽出しているのかを分析した。複数の出力結果を比較し、語の選び方や主題のとらえ方、漸増的に文章を生成する仕組みなどに着目することで、AIの言語的ふるまいの一端を明らかにすることを目的とした。人間の理解とは異なる、統計的なパターン学習に基づく処理の特徴を考察している。

