授業紹介・ゼミ活動

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株本ゼミ

株本ゼミ 2016年度卒業研究要旨

2017/04/20

宮崎作品とディズニープリンセス~ヒロイン像の比較~

 本研究では、宮崎駿監督作品とディズニープリンセス作品のヒロイン像を、①ヒロインの描かれ方、②プリンセスの設定、③結婚の描写、の三点から比較した。ディズニープリンセスは「時代に合せた女性の理想に近いヒロイン像」という特徴があるのに対し、宮崎作品のヒロインは「世間の女性の理想のヒロイン像ではなく、宮崎駿の理想の女性像が反映されている」という特徴があるため、ディズニープリンセスに比べ、女性への影響力が弱いということを明らかにした。

ジャニーズファンにマイナスイメージはあるのか

 本研究の目的はジャニーズファンにマイナスイメージはあるのかを明らかにすることである。アンケート調査を行ない、ファンに対するマイナスのイメージに関する実態調査を行なった。その結果、ファンに対してマイナスイメージを持っている人は存在しており、そのきっかけとなっているのはSNSツール「ツイッター」であった。ツイッターの情報の拡散力によって一部のファンの非常識な行動が多くの人に知られ、ファンにマイナスのイメージが付くことになった。

釣り人口を増やすには

 1990年代“潜在需要3000万人”とも言われた釣りだが、その後釣り人口は減少の一途をたどり、現在は750万人まで減少した。本論文では釣り経験者と未経験者に聞き取り調査を実施し、釣りの現状を把握した後、先行研究である『釣りガールの考察~熱海女子釣り教室参加者アンケートの分析~』の論文について、考察、批評をする。そして釣り環境の改善を目的にした提案、釣りを「食育」として考えた提案を行う。

ハリウッド恋愛映画ヒットの理由 アメリカンドリームの存在~『きみに読む物語』より~

 『きみに読む物語』は2004年にアメリカで製作された恋愛映画であり、日本でも高い評価を得てきた。本研究では、『きみに読む物語』が恋愛映画として高い支持を得ている理由を、ハリウッドの恋愛映画に見られる特徴や、アメリカンドリームの有無を基に、『タイタニック』(1997年)等、評価の高い作品と比較を行ない、分析した。そして、『きみに読む物語』が高い評価を得ている理由は、恋愛悲劇要素があることに加え、直接的には語られることはないが、暗示されているアメリカンドリームが大きな要因であることを明らかにした。

東京ディズニーリゾート顧客満足度低下の要因―USJの業績回復要因から―

 今回、本研究ではユニバーサルスタジオジャパン(USJ)の業績回復の要因を基に、2015年、東京ディズニーリゾート(TDR)の入場者数及び顧客満足度指数が低下した要因を調査した。その結果、USJは2011年頃からハリウッド映画の範疇を越えるような様々なアトラクションやイベントを頻繁に開催することで顧客を惹き付けているのに対し、TDRにはそうした「真新しさ」が不足していること、さらにTDRの醍醐味である「キャストとゲスト」という非日常的な体験が日常の様々な場面で実現されるようになってきたために、顧客満足度が相対的に低下したことが明らかになった。

ハリー・ポッターにおける恋愛

 世界的に有名な児童文学作品『ハリー・ポッター』に関して、様々な切り口で分析がなされてきた。菱田信彦の「学校物語の伝統からみる『ハリー・ポッター』シリーズ」では、本作品が学校を舞台に物語が展開されているにもかかわらず、「学校物語のアンチテーゼである」と結論付けている。そこで、本研究では『ハリー・ポッター』における恋愛パターンを分析することで、学校物語のアンチテーゼと解釈すべきではなく、恋愛における学校物語であると解釈すべきであるということを明らかにした。

2.5次元ミュージカルの急激な人気上昇の秘密

 漫画やアニメを原作とした舞台作品、2.5次元ミュージカルは、ここ数年、公演総本数や総動員数、タイトル数が増加し、急激に人気が上昇している。本研究では、2.5次元ミュージカルの代表作『テニスの王子様』及び『薄桜鬼』に共通して見られる特徴から、急激な人気上昇の要因は、①バーチャルの普及によるリアルの希少価値、②原作からの表現方法、③知名度が高いこと、という従来の指摘に加え、④SNSや口コミによる評判が重要な役割を果たしていることを明らかにした。

SNSを利用したネットストーカーの現状と対策―ネットストーカーの加害者、被害者とならないために―

 本研究では、SNSを利用したネットストーカーの現状を把握するために、実際にネットストーカー加害者を経験した人物から、ネット上のどのようなきっかけでストーカー行為を行ったのか、また、実際に行なった手口についての聞き取り調査を行なった。そこから、身近なところにネットストーカーがいる可能性や危険性、さらに自分自身が被害者だけでなく、加害者になる可能性について明かにし、それらに対して個人レベルでできる具体的な対策案を提示した。

LCCとFSCからみる満足度の高い旅行について

 近年、航空業界において、従来の航空会社(Full Service Carrier)と比較して、低価格を売りとした格安航空会社(Low-Cost Carrier)がシェアを拡大してきている。本研究では、LCCのシェア拡大と女子大生のLCCの利用に相関関係があるかを解明する。その結果、国内旅行及び東アジア地域への旅行では、航空運賃を安く抑えることを理由にLCCを利用しているのに対し、アメリカやヨーロッパへの旅行では、航空会社に対する信頼性や移動の快適性を理由にFSCを利用していることが明らかになった。LCCとFSCそれぞれの利点を踏まえたうえで、航空会社の選択が必要である。

日本における古代インドの宇宙観の普及

 本研究の目的は、いわゆる古代インドの宇宙観の日本における普及過程を明らかにすることにある。
 図鑑や科学館で目にする、古代インドの宇宙観はドイツの博物学者N. Müllerが1822年に出版した書籍に収録されている図が原典となっている。しかし定方晟(1985年)や廣瀬匠(2012年)は、N. Müllerの図の原典は古代インドの文献には存在しないと指摘している。さらに廣瀬は、この出典の曖昧な図の日本での普及過程については未解決であると論じている。そこで今回、明治以降、日本で出版された天文書に記載された古代インドの宇宙観の変遷を調査することで、普及過程を明らかにした。

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