授業紹介・ゼミ活動

PBL

尾関ゼミ 2024年度卒業研究要旨

2025/03/18

2024年度卒業研究要旨リンク集

赤岡ゼミ鰺坂ゼミ和泉ゼミ
井上ゼミ榎並ゼミ大野ゼミ
大森ゼミ/尾関ゼミ/株本ゼミ
中野ゼミ肥後ゼミ平井ゼミ
福井ゼミ
藤本ゼミ新田ゼミ

 

「日本語の入力文章から英語整序問題を生成する学習アプリの開発」

本研究では、生成AIを用いて、自分が入力した日本語文章から英語の整序問題を生成するアプリを開発する。英語整序問題を提供する既存アプリは複数存在するが、問題で利用される文章は固定されている。問題文を自分で入力することで、自分の目的や関心に合った内容で英語を学ぶことができる。生成AIのAPIは、英訳の他、次の問題文(和文)候補の生成、問題に合わせたヒントや解説の生成でも利用する。

 

「夫婦の絆を深めるリストアプリの開発」

日本人の寿命が伸びたことで結婚生活は長く続くため、良好な夫婦関係の維持が求められる。そこで本研究では、Amazonのほしいものリストを参考にして、相手にしてほしいことを予め公開し、日頃の感謝の意を伝えたり、喜ばせたりしたい時に相手のしてほしいことに取り組むアプリを開発した。アプリのUIについてのアンケート評価、および、2組の夫婦に実際に使用してもらってインタビューを実施した。

 

「高校1年生を対象とした情報「n進数の変換」の苦手克服」

2022年度から順次適用されている高校「情報」の学習指導要領を受け、著者らの教育実習先の高校生にアンケートをとったところ、「情報」に対して必要性は感じつつも苦手意識を持つ生徒が多いことが把握できた。そこで本研究では、「n進法の変換」の単元に関して、授業用および演習用に使えるウェブコンテンツとその学習指導案を作成した。作成した2つのサイトに対するアンケート評価の結果、いずれのページも過半数から分かりやすいという意見が得られた。

 

「伝言ゲームの仕組みを取り入れたプログラミング学習の提案」

プログラミングの授業だけでは実践の機会が限られるが、面白みのない課題に自発的に取り組むのも継続性に問題がある。そこで本研究では、伝言ゲームの形で楽しんでプログラミングができる学習方法(アプリ)を考案した。Gartic Phoneというお絵かき伝言ゲームを参考にして、「お題」を表現する作品をp5.jsで作り、その作品を言葉で表現して次の作者に伝える…という形で楽しみながら学んだ知識の応用に取り組める。

 

「生成 AI を活用したチクチク言葉への対応」

人を傷つけるような「チクチク言葉」は、ウェブやSNSだけでなく、実生活でも問題となっている。SNSなら読み流すこともできるが、実生活で無碍にできない関係にある相手からのチクチク言葉は聞き流すことも難しい。本研究は、チクチク言葉を使用されたときに、生成AIにその返答を考えてもらい、それを読むことで溜飲を下げるアプリを開発した。アンケート評価の結果、ふわふわ言葉への言い換えよりも、返答を読むほうが溜飲が下がるという結果が得られた。

 

「算数の「速さ」計算の視覚化アプリ」

小学生の嫌いな教科ランキングの1位は過去10年「算数」であり、その中で特に苦手とされる単元の一つに「速さ」の計算がある。速さの計算を助けるアプリも存在するが、いずれも解答だけを提示するもので、計算の理解には繋がらない。そこで本研究では、旅人算などの応用問題を含む典型的な「速さ」の問題のパラメーター(速さ/距離/時間)を入力すると、その計算方法を表示するとともに、対応するアニメーションを生成して視覚的に理解を促すアプリを開発した。

 

「若い女性をプログラミングに惹き込むジェネラティブアートワークショップの企画」

子ども向けプログラミング教室では生徒が男子に偏るジェンダーギャップが存在し、それはそのまま未来のIT人材の比率につながる。そこで本研究では、若い女性がプログラミングの道に進む“きっかけ”づくりを目的としたワークショップを企画し、実際に大学1年生の授業で実践した。若い女性にも親しみやすい音楽と芸術の要素を含んだジェネラティブアートをテーマとして、2日間で無理なく実施できるコンテンツ(ウェブサイトや雛形コードなど)と評価のためのレギュレーションを用意した。

 

「Spotifyの再生数とテレビ露出の関係についての一考察」

本研究では、マスメディアの中でも「テレビ」への露出に注目し、テレビ露出が現在の音楽トレンドに未だ影響しているのか否かについてデータに基づいて考察した。2023~2024年を代表的する4曲を選び、リリース日から2024年10月までのランキングと再生回数をSpotify APIを用いて収集し、テレビ等への露出との関係をグラフで可視化した。その結果、程度は楽曲(アーティスト)にもよるが、テレビ露出の影響が現在でも明確に存在することがわかった。

 

「メタバースを利用した再現シーン画像によるライブコンサートでの視覚的迷惑行為の調査」

ライブイベントにおいて暗黙のマナーが守られず特に視覚的な迷惑行為が生じていることが問題となっており、独自のアンケート調査でもそうした状況を確認した。本研究では、メタバースを利用してライブでの視覚的迷惑行為を体験できるコンテンツを制作し、体験者の視点の高さ・周りの観客の掲げるグッズの高さ・ステージの高さを5段階ずつ変化させた再現画像を用いて「観客席から演者の見え方」と「ステージ側からのグッズの見え方」を検証した。その結果、グッズの高さが最も視覚的迷惑に関係していることが明らかとなった。

トップへ戻る