授業紹介・ゼミ活動
PBL
受賞報告
藤本ゼミと大森ゼミの3年生が近畿圏実践型課題解決プロジェクト「Ai-SPEC」に参加し、大森ゼミのチームが見事優勝しました!
藤本憲一教授ゼミの3年生12名と大森いさみ准教授ゼミの3年生4名が、経済産業省近畿経済産業局主催の「近畿圏実践型課題解決プロジェクト『Ai-SPEC』」に参加し、平成28年10月15日(土)に行われた大阪地区大会で、大森ゼミのチームが最終発表会への出場権を獲得し、11月23日(水・祝)に行われた最終発表会で見事優勝しました。
経済産業省近畿経済産業局が主催しているこの「近畿圏実践型課題解決プロジェクト『Ai-SPEC』」とは、近畿経済産業局が企業と大学生との橋渡し役としてマッチングをおこなう事業です。まず中小企業の経営課題について、学生チームが企業を訪問し、課題の詳細ヒアリングを行った後、企業と共に課題解決に向けて取り組み、発表会を通じて広く発信することを目的としたプロジェクトです。大阪・京都のエリアを中心に参加企業と学生を募集し、大阪と京都、それぞれの地区で地区大会を行った後、大阪市内で最終発表会を開催します。このプロジェクトでは、学生がこの事業を通じて中小企業が持つ魅力・ポテンシャルを正しく理解し、就職活動における選択肢を広げることを目指しています。そして藤本ゼミは、郷土料理にこだわった居酒屋を展開する株式会社ワールド・ワンとタッグを組み、大森ゼミは子ども用下着メーカーのガロー株式会社とタッグを組みました。
藤本ゼミとタッグを組んだ株式会社ワールド・ワンとは、神戸・三宮を中心に、琉球沖縄・信州長野などの郷土料理にこだわった居酒屋を展開する企業で、現在神戸・三宮を中心に展開している事業を、まず大阪をはじめとする関西圏全域、次に東京から全国へ進出するための計画をしています。そこで株式会社ワールド・ワンは、この事業展開をふまえて同社が運営する居酒屋「金魚hanare」の短編TVCMをイメージしたPR動画の制作をゼミ生に依頼しました。
藤本ゼミ生の12名は、「金魚hanare」のPR動画を作るにあたって、まずゼミ生が一人一人PR動画の案を絵コンテに書き起こしました。その絵コンテを互いに批評し合い、磨き上げた絵コンテを企業の方へフィードバックし、3つの絵コンテまでに絞りました。次にこの3つの絵コンテの中からどれがいいかをゼミ内でアンケートし、その結果を企業にフィードバックしました。そして、1つの絵コンテまで絞り、実際に「金魚hanare」の店舗で撮影を行いました。ゼミ生はその撮影した映像を持ち帰り、連日編集作業を行い、その編集されたPR動画と共に大阪地区大会に臨みました。
一方、大森ゼミとタッグを組んだガロー株式会社とは、子ども用下着の開発に特化してきた会社です。近年子ども用介護肌着の販売に参入し、これまでの子ども用下着の開発に特化してきた会社ならではの工夫をこらした商品を販売してきました。しかし、思うような販売結果が得られないという課題を抱えていました。そこでガロー株式会社は、自分たちがとらえきれていなかった消費者のニーズがどこにあるのか、定量調査をゼミ生に依頼しました。
大森ゼミ生の4人は病院をはじめ、地域の野球チームやサッカーチームに所属する小学生の保護者30~40人にヒアリングやアンケート調査を実施しました。長期的な入院から、怪我などによる一時的な入院まで、介護やケアを必要とする子どもたちの保護者の意見を集めました。また、多くの子どもたちと接する保育士や養護施設の教職員に電話をしたり、保育園や養護学校にも自らアポイントを取って訪問したりしました。その現場での体験談や商品に対する意見を聞き、ガロー株式会社にフィードバックし、自分たちで制作した商品に何度も改良を重ね、この大阪地区大会に臨みました。
そして両ゼミは、平成28年10月15日(土)にエル・おおさかにて行われた大阪地区大会でプレゼンテーションを行い、これまでの研究成果を発表しました。
藤本ゼミのチームは最終発表会の出場権を惜しくも逃しましたが、大森ゼミのチームは最終発表会に出場。そして11月23日(水・祝)に同じくエル・おおさかにて行われた最終発表会で見事優勝しました。
大森ゼミ生は「今回、取材対象が医療系の現場であったりしたため、取材のアポイントを取ることがとても難しかったです」「取材をする際も、医療現場ということもあって、言葉遣いなどもいつも以上に気を付けて話し、また頂いた意見をくみ取って商品を改良していくという難しさを学ぶことができました」「これまでの地道な取材や研究を審査員の方々に評価されて優勝できたことは本当に嬉しかったです」と話してくれました。
藤本ゼミは惜しくも受賞を逃しましたが、編集途中のPR動画の完成に向け、現在も活動中です。藤本ゼミ生は「最終発表の場へは進めませんでしたが、とても良くしていただいた株式会社ワールド・ワンの皆様のため、現在もPR動画を編集・制作しています。素晴らしいPR動画にするため、完成に向けて頑張りたいです」と意気込みを話しました。
発表の様子
藤本ゼミ
大森ゼミ